【武士道 part3】 ~第一章その2 武士の行動規範の原型をさぐる ~
※新渡戸稲造著「武士道」を、私なりに編集してお届けしています。
「小さな子を決していじめずに、大きな子から逃げなかった者、という名を後に残したい。」
新渡戸氏が本著第一章で引用した、イギリスの小説の主人公、トム・ブラウンのこの言葉。
そこに、武士の行動規範の原型が汲み取れるように思えます。
私なりに言い方を変えますと
「弱きを守り、強きを挫く。」
「本当の強さとは、優しさである。」
これがまさに、「高き身分の者に伴う義務(ノブリスオブリージュ)」なのではないでしょうか。
また、新渡戸氏はこうも記しています。
『勇猛果敢なフェアプレーの精神 -この野生的で子供じみた素朴な感覚の中に、なんと豊かな道徳の芽生えがあることか。中略
「卑怯者」と「臆病者」という言葉は、健全でかつ純粋な性質の人間にとっては、もっとも侮辱的なレッテルであった。
少年はこのような観念とともに歩み始めるのである。
武士も同様である。中略
もし、武士が殺し合いの軍事的なものだけに頼り、より高き道徳的な拘束力なしに生きたとするならば、武士の生活の中に、崇高な道徳律は生まれなかったであろう。』
私なりに超訳しますと
「恥ずかしくないように、強くカッコよく生きようぜ!」
なのかな、と思います。
なんだか、少年ジャンプっぽいですね笑
ひょっとして、少年ジャンプの価値観は、はからずとも武士道からきているのかもしれませんね!
少年ジャンプは置いておいても、武士道という自然から生まれ出た観念的生命は、形を変えていまだ日本に息づいていると、私は感じます。
さて、次回は本著第二章「武士道の源はどこにあるのか」
に迫っていきます。
それでは、次回もお楽しみに!
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