【武士道 part1】~序文 The soul of Japan ~


~序文 The soul of Japan ~

「宗教教育がない!それではあなた方はどのようにして道徳教育を授けるのですか。」
新渡戸稲造著「武士道」の序文に出てくる、有名な一節です。

日本人の道徳観について、海外の著名人が新渡戸氏に投げかけた、率直な驚きの声。

「私はその質問に愕然とし、すぐに答えることができなかった。
なぜなら、私が子供のころに学んだ人の倫(みち)たる道徳の教えは、学校で習ったものではなかったからである。
そこで、私の善悪や正義の観念を形成している様々な要素を分析してみて初めて、そのような観念を吹き込んだものは武士道だったことに気づいたのである。」

ここから、新渡戸稲造氏による「武士道」の探究が始まります。
私はその軌跡を、私なりに咀嚼しながら
日本が歴史の中で培ってきた道徳観とはなにか?
倫理観とはなにか?
何を基準にして、我々の祖先は生きてきたのか?
そして、混迷を極める現代に生きる私たちは、いかに生きるべきなのか。
それらについて、この「武士道」という煌々と燃えさかる松明を携えながら
みなさんと共に、探求していきたいと思います。

ちなみに
この「武士道」は、冒頭の問いに答える形で、海外の読者向けに書かれた本です。
この本は当時、世界中で翻訳されて、時のアメリカ大統領ルーズベルト氏みずから本著を読まれ、友人たちに配られたそうです。

最後に
新渡戸稲造氏は、敬虔なキリスト教徒でした。
という事実を書き添えて、新シリーズ「武士道」序文の終わりといたします。

それでは、次回もお楽しみに!



※これは、とあるFacebookページでの私の連載を転記しております。


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